大手企業を辞めてベンチャー企業に転職に転職するのはかなり勇気がいることです。
普通とは違う選択や自らの成長を求めて転職する人も多い中、不安に感じることもあるのではないでしょうか。
そんな勇気ある選択をする人が後悔しないように、ベンチャー企業へ転職するとはどういうことなのかをお話しします。
ベンチャー企業への転職を志している方は、この記事をよく読んでから転職を決めていただきたいと思います。
ベンチャーへの転職は想像するような成長ができない?

ベンチャーへ転職して、今までとは全く違う環境に身を置いて個人のスキルを磨きたい、成長したいと考えている人もいるでしょう。
魅力的なベンチャーの経営者のもとで多くのことを学びたいという人もいるかもしれません。
ところが、ベンチャー企業に転職したからと言って、必ずしも自分が望むような成長ができるとは限りません。
逆に、行き過ぎた成果主義の中で社員同士が足の引っ張り合いをしているなど、成長とは程遠い環境かもしれません。
ベンチャー企業に転職するなら、漠然としたベンチャーへのあこがれだけで転職するのはやめましょう。
転職先候補のベンチャー企業について詳細に確認し、自分がやりたいことを実現できるかしっかりと調べておく必要があります。
ベンチャーに求めるものとは?

あなたがベンチャー企業に求めるものとは一体何なのでしょうか。
そして、ベンチャーに転職することでそれを実現できるのでしょうか?
このことを知るためには、まずベンチャーに転職する目的を明確にする必要があります。
自分の実力を試したい
大手企業からベンチャーへ転職する人の多くが、自分の本当の実力を試したいと思っているのではないでしょうか。
自分の名刺に大手企業の肩書があると、それだけで他者に影響を与えることがあります。
大手企業に所属しているというだけで、取引先や他社の人から一目置かれることもあるでしょう。
しかし、そうではなく、本当の自分の実力はどの程度なのか、大手企業を辞めても自分の実力は他で通用するのかを知りたいと考えて、ベンチャーに転職する人もいます。
経営者に近いところで働きたい
大手企業で働いていても、企業のトップの経営者と直に話ができる機会はほとんどありません。
社員数が多いため、経営者の顔を直接見ることすらあまりないでしょう。
その点、ベンチャー企業は社員数が少ないため経営者に会う機会も多く、現場の社員たちと直に交流することを好む経営者もいます。
ベンチャー企業を立ち上げて会社を大きくした経営者には、魅力的な人物が多いです。
会社経営に興味がある人なら誰でも、そんな経営者に興味があるでしょう。
ベンチャー企業に転職すれば、大手企業にはないベンチャーの考え方を経営者の近くで学ぶことができるかもしれません。
仕事の幅を広げたい
大手企業で働いていると、大きな組織の中で一部の仕事にしか関われない、大手企業独自の仕事のやり方から離れられないなどという不満を感じている人もいます。
しかし、ベンチャー企業なら、結果が出せれば仕事のやり方などは任せてもらえる、短いスパンでいろいろな仕事に携われるなど、仕事の幅を広げることができます。
むしろ、ベンチャー企業では、新しい仕事を進めていかないと企業として生き残れないという場合もあります。
常に新しい挑戦をして仕事の幅を広げていきたいという人に、ベンチャー企業が向いているでしょう。
大手とベンチャーで何が違う?

大手からベンチャーに転職をすると、何が変わるのでしょうか。
転職する前に違いを把握し、転職しても問題ないかを判断しましょう。
福利厚生や社会的信頼が違う
大手とベンチャーで大きく違うのが、福利厚生制度と社会的信頼です。
大手企業では給与支給以外にも、社員の生活を豊かにしてくれる福利厚生制度が充実しています。
住宅ローン補助や借り上げ社宅の提供、子育て支援、健康診断や人間ドックの受診料の補助、育児休業制度や時間短縮勤務制度など、様々な福利厚生制度が存在します。
また、社会的信頼もあり、銀行への借り入れの申請も通りやすいです。
一方で、ベンチャー企業には福利厚生制度が整っていないことも多いです。
福利厚生制度は、社員からの要望が出て少しずつ制度として定着していくものです。
そのため、例えば出産後に仕事に復帰した女性社員や育児休暇を取得した男性社員がいなければ、そもそも育児休暇制度が存在しないこともあります。
その場合は、自分が第一号となって、育児休暇制度や時間短縮勤務制度などを作っていかなければならないでしょう。
また、創業して間もなく社員数が少ないベンチャー企業などでは、どうしても社会的信頼が低くなってしまいます。
仕事の裁量権が違う
大手企業では、基本的に企業トップの方針に従って仕事をすることがほとんどで、現場の社員が持つ裁量権は大きくありません。
しかし、ベンチャー企業では社員に任される裁量権が大きく、自分の裁量で自由に仕事ができることが多いです。
責任は重いですが、仕事を成功させればそれだけ見返りが大きくなります。
評価制度が違う
評価制度は企業によって大きく異なり、ベンチャーと同じように実力成果主義の大手企業も存在します。
ただ、社員数が多い大手企業で目立った活躍をするのはなかなか難しいものです。
一方、ベンチャーでは仕事で成果を出して経営者の目に留まる可能性が高く、評価制度も完全な実力成果主義であることが多くなっています。
ですから、仕事の成果次第で大きく評価を上げることも可能です。
ベンチャーに転職して上手くいく人の特徴

ベンチャーに転職して成功する人にはどのような特徴があるのでしょうか。
経営者としての考え方を持つ人
ベンチャーで活躍するために必要なのが、経営者としての考え方を持つことです。
仕事をする中で会社の利益を考えて結果を出すことができ、会社を動かすのは自分であるという主体的な考えがなければ、ベンチャー企業で良い仕事をするのは難しいでしょう。
新しい仕組みや取り組みを考え出すことが得意な人
大手企業よりも後から事業を始めるベンチャー企業では、他の企業がすでにやっていることをしても、なかなか勝ち目がありません。
そんな中で誰も考えたことがない新しいニーズをつかむためには、新しい仕組みや取り組みを考えることが必要です。
既存路線で仕事をするのではなく、独自の考え方ができる人がベンチャーに向いているでしょう。
仕事を楽しめる人
ベンチャー企業で事業を伸ばしていくためには、時には夜遅くまで残業をしたり土日に出勤したりすることもあります。
しかし、仕事が苦痛だと思っていては、ハードワークをこなすことは難しいでしょう。
ベンチャーでハードな仕事をパワフルにこなしていくためには、仕事を楽しむ必要もあります。
自分に合ったベンチャー企業を見つけるためには
一口にベンチャーと言っても、いろいろなタイプの会社があります。
ですから、やみくもにベンチャー企業を探しても転職を失敗するのは目に見えています。
そこで、自分に合ったベンチャー企業を見つけるためには、どうすれば良いのかをお話しします。
自己分析をして何がしたいのかをはっきりさせる
自分に合ったベンチャー企業を探すためには、まず自分のことを知る必要があります。
自己分析をしっかりと行い、自分が何をしたいのか、どのような強みがあるのか、何を目的に転職したいのかをはっきりさせましょう。
そうすることで、どんなベンチャー企業を選ぶべきかが明確になります。
仕事内容や評価制度、社風などを知るために情報収集する
次に、自分に合うベンチャー企業を見つけるために、候補企業を洗い出して企業情報を収集します。
その際には、仕事の内容や評価制度、社風などを細かくチェックしましょう。
企業の公式サイトやTwitter、Facebook、会社四季報やインターネットの口コミなど、あらゆる手段を使って情報を収集してください。
面接でお互いの理解を深める
ある程度情報が集まったら応募書類を送付して書類選考、面接へと進みますが、面接の場も大事な情報収集の場です。
面接では、自分の仕事に対する考え方ややりたいことをしっかりと相手に伝えましょう。
そして、自分のことを企業側に理解してもらうとともに、企業側の考えもしっかりと聞いてください。
そうすることでお互いの理解が深まり、自分に合った企業かどうかを、企業側からも自分からも見極めることができます。
まとめ
大手企業とベンチャー企業は仕事のやり方から経営理念、社風など、何から何まで大きく異なります。
ですから、転職を決める前にその違いを理解しておく必要があります。
ベンチャーに入ることは決して悪いことではありません。
ただ、人によってはベンチャーが全く合わないとこともあります。
そのため、事前にしっかりと情報を集めて転職するようにしましょう。