転職の面接を受けた際に、「何だか違和感を感じるな」「思っていた業務内容と違ったことを説明されてしまったけれど、どうしよう」と感じたことはありませんでしょうか。
せっかくの転職活動ですから、以前務めていたところよりも待遇がよかったり、働きやすい環境だったりという条件を求めて転職活動を行なっている方が大半だと思います。
もし、転職の面接で少しでも違和感を感じたらキケンなのでしょうか。
相性が悪い企業への転職をする前に、どんなことに気をつければ良いのかなどを説明させていただきたいと思います。
面接で何に違和感を覚えたかを考えてみよう
そもそも、面接でどのようなことに違和感を覚えたのかを考えてみる必要があります。
- 実際の求人内容とは違う業務を説明された
- 待遇面、主にお給料などについて求人と違った条件を提示された
- 仕事に関係ないプライベートな質問をされて不愉快に感じた
- 一般職(事務職など)を希望していたのに、営業職などを勧められた
- ノルマ無しなどと書かれていたのに、実際はノルマがあると言われた
- 面接では基本的に聞いてはいけない宗教上の信仰や家族の勤務先などをこと細かく訊ねられた
このようなことに違和感を感じて、「内定を貰ったとしても、ここで働いて良いのだろうか」と思うこともあると思います。
基本的に、実際の求人内容とかけ離れた業務を説明されたり、違う職種を勧められた場合は、ハローワーク経由などであれば求人と異なる条件での採用になってしまうので、キケンだと言えます。
また、待遇面についても基本給が求人と異なっていて明らかに低い場合もブラック企業の可能性があります。
基本給が設定されていて、あとはインセンティブ報酬などであれば、契約を一定数取らなければ満足のいくお給料を得ることはできません。
そして、仕事には関係のないプライベートな質問をされて、不愉快に感じる方もいるでしょう。
最近では、あまりプライベートなことに対して企業が突っ込んだ質問をすることはタブーとなっています。
特に女性であれば、「結婚して仕事を辞めたりしませんか?」や「お子さんの予定はありますか」などは聞いてはならない質問です。
お子さんがいる場合は、先に申し出て、扶養範囲内での勤務などを希望することはできますが、未婚女性に対してこのような質問をしてくることは、とてもプライバシーに関わることですし、聞いてはならない質問とも言えます。
また、ノルマは無しなどと書かれていたのに、実際はノルマを達成してもらわないと困ると言われたら、どうしようかと思ってしまうでしょう。
「あれ、ノルマ無しと書かれていたのに、実際はこんなことまでしなくてはならないの?」と思うのも仕方ありません。
更に、日本人の大半は無宗教だとは言いますが、本来どのような信仰を持っていても自由です。
採用する側が、「あなたは何か宗教を信じていますか?」「宗教に入っていますか」などと質問することはタブーでもあります。
また、家族構成について事細かに書類に書かされることも良いとは言えません。
親の職業、年齢などについて訊ねること自体も採用に関してやってはいけないこととされています。
このようなことを面接で訊ねられて、少しでも疑問に感じた場合はキケンなのではないかと疑うことも大切です。
この会社に合わないなと感じた場合は、どのような点が合わないと感じたのかについてメモで箇条書きして置くことで、自分を客観視できると思います。
そして、疑問に感じたら、配偶者や両親、信頼のおける友人などに相談してみても良いのではないでしょうか。
面接官の態度に違和感を覚えたら

面接に行って、面接官の態度に違和感を覚えることもあると思います。
面接を行う人は、役職についている人や人事の方が多いです。
そのような方達の態度に違和感を覚えたら、「本当にこの会社は大丈夫なのだろうか」と不安になってしまうでしょう。
人事は会社の顔でもあります。人事の方の態度が悪いと、面接の進行具合に不安を覚えてしまうのも無理はないでしょう。
とても威圧的な態度で、いわゆる圧迫面接だったり、ふんぞり返っていて偉そうな態度を取られていたり、まともに話を聞いていないような態度だと、せっかく面接を受けにきたのに残念な気分になると思います。
そもそも、採用活動を適当に行っているのではないかという疑惑も生まれますし、これで大丈夫なのだろうかと不安に思って過ごしてしまうのも時間がもったいないです。
空求人と言って、本当は採用する気がないのにハローワークに求人を出している企業もあるので、本当に転職したくて真剣に面接を受けに来ている人にとっては、時間の無駄でしかありません。
常に求人を出しているような企業は、そもそも採用活動に力を入れておらず、人の入れ替わりがとても激しい傾向にあります。
いわゆるブラック企業であった場合は、残業無しと書かれていたのにとても残業が多かったり、サービス産業をさせられて思った以上にお給料が貰えなかったりします。
そのような企業ですと、「とりあえず穴埋めとして人員を補充するか」という程度の認識しかないので、採用活動が適当になりがちです。
そうした企業の面接を受けて、「これはなんだか怪しい気がする」と思った場合、ハローワーク経由であれば、ハローワークに相談することも大切です。
また、心が揺らぐようであれば内定を貰う前に辞退の方向で考えておくこともおすすめします。
社内の雰囲気に違和感を覚えたら

いざ入ってみて、社内の雰囲気が思っていたものと全然違うということもあり得ます。
風通しのいい社風ですと謳っておきながら、実際は社長のワンマン経営であったり、意見がなかなか通らないような企業の場合は働きがいを見つけることはなかなか難しいと思います。
違和感を感じる場合は、高確率でブラック企業の場合が多いです。
一概にどんな企業がブラック企業だとは言い切れませんが、上司や先輩がパワハラ、モラハラをしてくる、担当でない仕事を無理やりさせられる、サービス残業を強いられるというような場合は、ブラック企業だと考えましょう。
退勤カードを押させてから、残業するように命じるなどは労働基準法違反です。
残業するときは、上司に相談したり、きちんと残業した上で退勤カードを切るのが普通です。
もし、そのようなことをさせられるようであれば、長く働いていても良い影響はないと思います。
違和感を言語化し、積極的に質問しよう

違和感を感じても、それは入ったばかりの新人さんが勘違いしているというケースもあります。
最初にきちんと説明されていたにもかかわらず、話をまともに聞いていなかったということもありえますし、自分のやり方で仕事を進めた結果、同僚や先輩、上司に迷惑をかけてしまったということもあります。
まだ社内の人に迷惑をかけてしまっただけなら、なんとかミスを挽回できますが、もし社外のお取引先などに迷惑をかけてしまった場合は大きな問題につながる可能性もあります。
そのようなことが起きる前に、違和感や疑問に感じたことがあれば、すぐに質問しておくことが重要です。
質問することは恥ずかしいことではありません。
新卒の人でも、中途採用の人でも、新しい場所というのは慣れないものです。
分からないことや違和感を感じたことをそのままにしておくよりも、「これは自分の勘違いなのではないか」「とりあえず聞いてみた方が確かだな」と感じた場合は、素直に質問しましょう。
そうすることで、誤解していたことが解けることもあります。
質問することで解決できることもあるので、積極的に質問するようにしてみてください。
違和感を感じた時には自分一人で悩まない!
違和感を感じた際は、どうしても自分一人で悩みがちです。
ですが、自分だけで考え込んでいても、なかなか解決策が見つからないかと思います。
もし、仲良くしてくれている同僚などがいれば、「私はこのような点に違和感を感じているのだけれど、あなたはどう思う?」などやんわりと聞いてみるのもいいかもしれません。
先輩や上司に話しにくいようであれば、年の近い人、入社時期の近い人に訊ねてみて、相談することで気が楽になるでしょう。
直感はキケン。しかし…
直感で、「この会社は自分には合わない」と感じてすぐに辞めてしまうのはキケンですし、とてももったいないです。
せっかく履歴書などを用意し、面接をして内定を貰った会社を、直感でキケンだと判断して辞めるのは、自分にとってもマイナスになりえます。更にはせっかく面接をしてくれた人事の方などにも迷惑がかかってしまいます。
確かに、会社や業務内容によっては合う合わないはあるでしょう。
ですが、面接や説明会の際に、どのような企業でどんな仕事を任せられるかは既に説明されていると思います。
全く説明がないまま、「この仕事をやってみてください」と言われることは、まずないでしょう。
逆にそのような会社であれば、面接の時点で違和感を覚えて入社していないかと思います。
しかし、直感も時には必要になってきます。
直感的に違和感を感じるポイントはどのような点にあるのか
- 言いたいことが言えない雰囲気である
- 自分の仕事が終わり、同僚の仕事も手伝ったのに帰らせて貰えない
- やけに離職率が高く人員の入れ替わりが激しい
- 入れ替わりが激しいため、引き継ぎがしょっちゅう起こる
- 責任のなすりつけあいが起こる
- お客様に対して真摯な態度ではない
このようなことであれば、「あれ?なんだかおかしいな」と思うでしょう。
せっかく真面目に仕事をしようと思っても、やる気が削がれてしまいますし、段々と真面目にやっている自分は何なのだろうという気持ちにもなりかねません。
もし、違和感を感じるようならば、自分が感じた直感を言語化することが必要です。
ノートなどに、どのような点に違和感を感じたのかを箇条書きにし、それに対して自分なりに解決できることはないか考えてみましょう。
どうしても自分一人では改善できないようであれば、他の人の協力が得られないかも、検討してみてください。
違和感ばかりで不安になったら…
転職活動において、一人で挑戦するのは不安ですよね。
なかにはこういった面接の段階で社内のボロが出てしまう企業もありますし、表向きはホワイトな印象を出していても、実際は裏ではブラック企業だったり。
会社としてもだますつもりは無いでしょう。
自分の会社が素晴らしい企業だとアピールすることは、面接官や人事部の仕事でもあるので、そう振舞うことが正しいのです。
しかし、転職する側としては少しでも不安を覚えるような要素があるなら、事前に情報を仕入れておきたいところです。
そんな時は転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか。
転職サイトを使用して一人で転職活動を行っていると、口コミや情報を仕入れるのは全て自分一人で行わなければなりませんが、転職エージェントを利用すれば、そういった会社の情報について相談する相手ができます。
単なる違和感とは言っても、それはいい意味での違和感の場合もあるので、小さなことまで相談できるのは転職エージェントの強みでしょう。
もちろん、転職エージェントは無料で使用することができますので、登録するだけでも是非使用してみてはいかがでしょうか。